売上が低迷してくると、何とかしなければと、つい思ってしまうものです。現状のままで、徐々にでも売上が上がる見込みがあれば、何の問題もありません。
ところが見通しがつかないと不安になってしまいます。そこでたいてい行われるのは、営業会議と言うことになります。
毎回毎回、営業の尻をたたくだけの会議に、だるいと感じながら出席する営業マンも多いのではないでしょうか。
特別革新的と言わないまでも、会議に出席して、ひとつの光が見えると、苦しみが希望に変わっていきます。
何とか売上げアップにつながる方法を見つけたいものです。
今回は、まんねり会議からの脱皮を目指すための、アイデアを出しやすくする6つの発想方法をご紹介します。
売上アップのためにアイデアを出す6つの発想法
人それぞれ脳の中にはたくさんの情報を持っています。
何か楽しいことをしようと考える時、脳内から見たこと、聞いたこと、記憶していることから色々な情報を引っ張り出してきて、たくさんの候補から何をするかを決めることになります。
アイデアを出すのも同じで、持っている情報からヒントを得て答えを導きだしていくことになります。
脳内にある情報を引っ張り出しやすくする手法には色々とあります。
伝統的な手法や、今人気の手法があり、そのうちの6つの手法を紹介致します。
①ブレインストーミング
②ワールド・カフェ
③KJ法
④NM法
⑤マンダラート
⑥マインドマップ
【ブレインストーミング 】皆でアイデアを出し合う
ブレインストーミングは集団で行うことで、発想のつながりや、ちょっとしたヒントによって、アイデアを出すための会議的な形式です。
大切なのは、出てきた発言やアイデアに対して、批評や批判をしない、ということです。
批判しないことによって、色んなアイデアを出し合うことが重要です。
自分でダメだと判断することなく、何でも思っていることを発言していきます。黒板、白板、もぞうし等に書き並べていきます。
もし自由にアイデアが出ない場合は、小さな紙やポスト・イットに書いて、それぞれに発表してもらいます。
出てきたアイデアは、後で整理していきます。参加人数は、10名までが理想です。
【ワールドカフェ】 カジュアル気分でアイデアを出す
ワールドカフェは、大人数で行う、アイデアを出すための会議形式です。
その名の通りカフェにいるような、リラックスした雰囲気を作ることが特に重要になります。
多くの企業は、この手法によって成果をあげています。7名前後の小グループを作り、代表者を1名決めます。
制限時間を決め、ブレインストーミングのように、批判することなくアイデアを出し合います。
時間が来たら、代表者1名以外は、全員他のグループに移動します。
代表者が、前回の話の経緯を説明し、継続してアイデアを出し合い、3セットやれば終了です。
【KJ法】 情報を整理してアイデアを出す
KJ法は情報整理の手法です。アイデアをグルーピングして結論を見出す目的で使われます。アイデアをカードまたはポストイットなどに記入します。
できるだけ多くアイデア出してもらうために、ひとり10枚程度書いてもらうようにしましょう。
ひとつのカードには、ひとつの内容だけを書き、カードをグループ化します。
グループ化したグループにつき、それぞれテーマを設けネーミングしていきます。
グループを関係の近い順に配置しながら、矢印で順序を示しながら図解を示したり、文章にする作業を行います。
【NM法】 似通ったものからアイデアを出す
NM法は、類比を使って発想する方法のことです。
簡単に言えば、発想を具体化することであり、製品開発や新規のサービス開発などでよく活用され、KJ法とともによく使われている技法です。
NM法の特徴は、問題の発見とか把握というよりも、実際に問題を解決するための具体的アイデアを引き出す点にあります。
1:テーマを設定します
2:設定したテーマから連想されるキーワードを決めます
3:2で決めたキーワードに似た例やワードを探します
4:3の背景や構造、要素などを洗い出します
5:背景や構造、要素を1のテーマと関連付けて、アイデアを生み出します
6:アイデアをまとめ、結論や解決策を見つけ出します
【マンダラート】 曼荼羅をイメージしたアイデア発想法
マンダラートは、3×3のマスを作成し、メインテーマを中心に書き、関連する事を周辺に書いていくというシンプルで、発想しやすい手法です。
3×3のマス目の図を中央に描き、同じ3X3のマス目の図を中央を囲むように8つの図で埋めていきます。
マンダラのように合計9つの図の完成です。
中心にメインテーマを短い単語で書き、メインテーマから連想した単語を周りに書いていきます。
メインテーマから直感で浮かんだキーワードをどんどん書いていきます。
現エンゼルスの大谷翔平選手が、花巻東高校1年の時に立てた目標達成表は、このマンダラートで作られています。
マスコミでも取り上げられました。
【マンダラート】マンダラのようにマス目を作ってアイデアを出す
【マインドマップ】放射状にキーワードを追ってアイデアを出す
マインドマップは、中心となるキーワードやイメージを中央に置き、そこから頭の中にあるアイデアを放射状にキーワードやイメージを広げて目に見えるようにする思考ツールです。
横にした紙の中央にキーワードやイメージを置きます。そこから放射状に枝を伸ばしながらキーワードを書いていきます。
キーワードから連想しながら、枝を繋げて発想を展開していきます。マインドマップは、色ペンなどを使って手書きすると分かりやすくなります。
パソコンを使用すると、場所をとることがないので、かなり便利です。無料アプリがたくさんありますので、簡単にマインドマップを使用できます。
パソコンを使用すれば、リモートで会議形式にすることも可能です。
よく使われている無料アプリ
売上アップのアイデア(営業マンも考える6つの発想法)まとめ
ブレーンストーミングとワールドカフェに関しては、発想の転換から生まれる、新たなアイデアを集めることに主眼を置いています。
その場で結論を出すのではなく、集めた新たなアイデアを後日改めて検討し、結論につなげていきます。
KJ法とNM法に関しては、キーワードを決めれば、その場で結論に導けるように考えられた手法です。
お互いの利点を活用して、併用して使っていくことも可能です。
マンダラ法とマインドマップに関しては、少人数または1人で考るのに適しています。
以前はブレインストーミングが主流でしたが、通常の会議の延長で行うため、好き勝手なアイデアを出すことに少し抵抗を感じてしまいます。
出てくる意見は、比較的正統派のアイデアが主流になります。
ワールドカフェは、カフェのカジュアルな感覚で、服装もカジュアルを意識すると、本当に自由にアイデアを出せるようになります。
驚きのアイデアが出てショックを受けることもあります。
一見とんでもないアイデアでも、発想の背景の説明を聞くと納得することもあります。
いずれのやり方をするにしても、皆でアイデアを出し合う経験をすると、社内の団結力が増し、雰囲気もよくなります。
また、日頃あまり話さないメンバーの胸の内を知り、意外性に驚き、見方が変わることもあります。
先入観にとらわれずに自由に発想をして、新たな発見を体感していきましょう。
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