一般的にマーケティングとは、「顧客に買ってもらうための仕組み」であると表現されています。簡単な表現の裏にはさまざまな手法があり、底しれぬ奥深さを感じます。
業界によっても、また取り扱う商品によっても、マーケティング手法の違いがあり、これと言った正解があるわけでもありません。
それでもマーケティングは、企業において重要であることには変わりはありません。
これからマーケティングを学習したいと考える人にとっては、横文字の言葉も多く、何から手をつけていいのかも迷うところです。
今回は超初心者でも理解できるよう、マーケティングについて分かりやすく解説していきます。
マーケティングとは?
知り合いや友人が、お花屋さん・医者・弁護士などの仕事をしていると聞くと、何となくイメージできるものです。
ところが、マーケティングの仕事をしていると聞いても、なかなかピンとこないのではないでしょうか。
マーケティングは、どんな仕事か分からないと言うのが本音だと思います。話にはよく聞くマーケティングですが、いったいどんな仕事なのでしょうか?
マーケティングの仕事とは、商品が売れる仕組みを作る発明家のような仕事です。例えば、手作りが好きで、かわいいアクセサリーをたくさん作ったとしましょう。
多くの人に見てもらって、できることなら買ってもらいたいと思っています。ところが、何の行動もしなければ、人に見てもらうこともありません。
アクセサリーを見てもらって、購入してもらうためには、主に3つの仕掛けを使います。これがマーケティングの仕事です。
1 マーケティングはまず知ってもらうことから
まずは商品を知ってもらうことです。難しく言えば認知してもらうことです。
家電製品を買う場合だと、よく知っているメーカーと知らないメーカーの商品であれば、知っているメーカーの商品をつい買ってしまいます。
それは、知っているメーカーの商品であれば、安心安全もいっしょについてくるからです。知らないメーカーだと少しリスクがあるように感じるものです。認知してもらうことは、このようなメリットがあります。
よく見る宣伝には、テレビCM・雑誌の広告・街の看板・電車の広告などがあります。同じ宣伝をするにも、こんな商品があると言うだけの案内は、少しもったいない気がします。
この商品は高性能だとか、これだけ使い勝手が良いとか、この商品を使えば時間が節約できるなど、お客様によい印象を持ってもらうことが大切です。
これがブランドイメージにつながります。例えば車の場合には、ベンツと聞いただけで、ドイツの車・高級車・安全性が高い・乗り心地が良いなどのイメージが浮かんできます。これがブランドイメージです。
単純に商品自体の宣伝をするだけではなく、よいイメージを持って知ってもらうことが、マーケティングの仕掛けなのです。
2 商品の売る場所をつくる
かわいいアクセサリーがあると認知されても、見る場所がなければ見てもらうことはできません。また、商品を展示しているお店を紹介しても、課題が残る場合もあります。
- お店に行っても見つからなかった
- お店までの距離が遠いので、近くのお店でよく似た商品を買った
- 隣に展示してある商品が安かったので購入した
このような問題が起きないようにするのが、マーケティングの第二の仕掛けです。
例えば、スーパーのような店舗で販売してもらった場合であれば、人の通らない場所よりも目立つ場所に置いてもらいたいと思うのが当たり前です。どこに置いてもらえるかは、大事なポイントになります。
店頭に商品を並べることを配荷と言いますが、配荷率はマーケティングの領域です。
商品を売るためには、安ければ売れると思いがちです。ところが、実はそうではありません。安ければ、ブランドイメージが安物になる可能性につながってしまいます。またセール時だけ安くすると言っても、もとの値段に戻ってしまうと、購入の意欲が一気に低下してしまいます。
売上を作るには、①できるだけ多くの店舗で展開する。②人の目につきやすいコーナーで販売する。③適切な価格で販売する。これが1つの指針です。
3 よい商品を作ってもらうように働きかける
1の仕掛け、2の仕掛けができれば、商品は売れそうな雰囲気になっています。ところが、売れて満足するのではなく、また買ってもらいたいと思うならばリピーターを作る必要があります。
お客様が商品を使ってみて、よいと感じてもらえれば、また買ってくれます。商品を使って、よくなければもう買ってもらえません。
リピーターを作るならば、なぜ良かったのか?なぜ悪かったのか?など、お客様の声を聞いたり、定員さんの声を聞いたりする必要がでてきます。
よい部分を伸ばし、悪い部分を改善していきながら、お客様に気に入ってもらえる商品を作らなければなりません。このような情報をフィードバックしていくことも、マーケティングの仕掛けです。
マーケティングとはいったいどんな仕事? まとめ
マーケティングの仕事をしている人は、商品を売るために3つの仕掛けをします。
- 商品を認知してもらうこと
- 商品の売り場を作ること
- よい商品を作ってもらうために働きかけること
このような仕掛けをすることで、商品が売れる仕組みを作る発明家のような仕事になるわけです。
その他にもマーケティングの仕事をしている人は、販売目標に基づいて常に検討を重ねています。目標数字・認知率・展開店舗数・購入率が主な項目です。
もし販売目標が達成しない場合には、展開する店舗数をあげていくか、または購入率を上げていくか、他に何をすれば販売目標が達成できるかを日々考えて行動しています。
この記事でマーケティングにたずさわる人の仕事が、少しはお分かり頂けたのではないかと思います。マーケティングの学習をしながら、今後のビジネスに役立てていただければ幸いです。
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